新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第146回2018/10/29 朝日新聞

 これからの時代では、墓の維持や仏壇を持つことは無理だと思っている。それなのに、夏子のような言われ方をすると、それでいいのかと思ってしまう。
 洋一郎の姉と妻の考え方は似ている。現代の事情に合致しているし、現実的だ。古いものとなった人情を切り捨てている。

 過去の慣習や倫理観、親子の情や人情にとらわれるべきではないと思うのだが、どこかにそれだけでいいのか、という気持ちが湧いてくる。