新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第回2018/11/1 朝日新聞

 後藤さんは入居一時金を息子が出したという人で、羨まれるような状況の人だった。感想114回
 その後藤さんは、楽で恵まれた環境で晩年を過ごすことができるというのに、うれしそうではない。
 この後藤さんの気持ちが、わかる。
 眺めがよくて、最新の設備を備えた居室、提供される栄養バランスのよい食事とさまざまなサービス、しかもそれらにかかる費用を心配する必要がない経済的な余裕がある。
 だが、根本的な何かが足りないと感じる。