新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第168回2018/11/21 朝日新聞

 西条さんの反応は、予想できた。彼女がビジネスだけでなく、石井信也という人物に縁を感じていたことは、今までの西条さんの様子に描かれている。

 「このわたしを、選んでくださったんです」と言った。「こんなに深いご縁って、ありますか?」

 人と人に縁を感じる。たとえ、他人であっても縁があれば、それを大切にする、西条さんはそういう人なのだ。感想165回 
 血縁であっても、実の父との縁を拒絶していた洋一郎との違いがはっきりしてくる。