新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第194回2018/12/18 朝日新聞

 第七章で出て来た後藤さんがここで、登場してきた。
 後藤さんは、入居に全然うれしそうではなかった。自分の希望で、自分の資金で多摩ハーヴェストに入ったわけではなかった。息子の経済力と強力なコネで入ったらしかった。
 さらに、老人ホームに入るには若く、健康そうだった。その後藤さんが、スムーズに老人ホームの生活に馴染めないのは、当然といえば当然の流れだろう。