新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第回2019/1/3 朝日新聞

 やっと、父の過去の行動の実態が見えてきた。それにしても、父の実態が、真知子さんという洋一郎にとっては縁もゆかりもなかった人からもたらされるとは、皮肉というか不思議というか、妙な具合だ。
 姉なら、こういう結果は当然で、なぜそんなことをわざわざ他人にさせたのか、とあきれられるだけだろう。