新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第214回2019/1/8 朝日新聞

 神田さんは、どんな父の姿を想像していたのだろうか。それよりも、神田さんは、自分が付き合ったノブさんが、唯一の父で、父が他にどんな姿を現そうと頓着しないのだろうか。
 人に迷惑をかけ、嫌われる父が現れてきたが、ノブさんと慕われた父も、父の一面には違いないのだ。 
 その思いに洋一郎は、救われていると思うし、真知子さんに、電話をかけ続けることを頼んだと思う。