新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 第414~416回2019/8/2~8/5朝日新聞

 真知子さんも川端さんも、イメージが変化してきた。
 真知子さんは、どことなく胡散臭い編集者から老人との共同作業である自分史作りを心から楽しむ編集者へと、イメージが変わりそうだ。
 川端さんは、善意を押し付けて来るおせっかいな大家さんから、孤独な老人の気持ちを理解し独居老人との接点を大切にする大家さんへと変化してきた。
 神田さんも、ノブさんの唯一の友人だった変わり者とは違った面を見せるのだろう。
 そして、後藤さんの件を通して、洋一郎自身の心と行動が大きく変わってきた。

 はっきりしているのは、以前の洋一郎のような考え方で親の世代と向き合うのは、現代の現実を後追いで認めるだけで、何の問題解決にもならないということだと思う。