本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

カテゴリ: 新聞連載小説 金原ひとみ作 クラウドガール の感想

朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第108回2016/12/21「既婚者じゃなきゃ晴臣くんと違って何の問題もなかったけど、杏(あん)が今してるのは不倫だよ」 これは、どういうことだろう?不倫は、倫理的にしてはいけない行為、というのではないだろう。 広岡の妻を…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第107回2016/12/20 杏は、自分のマンションに戻っただけでなく、理有への反発を弱めているようだ。同時に、広岡さんへの思いがすでに冷めてきているような気配もある。 杏のことを愛しているのは、祖父母であり、理有であり、…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第106回2016/12/19 広岡さんの浮気が奥さんにばれるかもしれない、と思う杏の思い方に、ある意味感心した。 浮気がばれたら広岡さんが困るだろう、なんていう気遣いはこれっぽちもない。それに、晴臣の浮気相手には、怒りまく…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第105回2016/12/18 杏と広岡がベッドに一緒にいるのを見て、理有はショックと怒りで我を失った。(97回)その理由が分かったような気がする。 既婚者の広岡が十六歳の妹と寝たことだけを怒っているのではない。母と自分に関わ…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第104回2016/12/17 理有の謎。1.母と同じ美容師に髪を切ってもらおうと思ったわけ。2.母が四年前に死んでいると言ったわけ。3.実際に母が死ぬ前も、死んでからも広岡がいる美容室に通い続けたわけ。 私の予測1.母への思い入れ…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第103回2016/12/16 シニカルな話し方が徹底している。どんなものでもシニカルに見ているのだろう。理有の考えていることをなんとなく察していた。杏のパニック発作を冷静に鎮めた。晴臣の浮気で、自暴自棄になった杏の面倒を見…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第102回2016/12/15 杏には、時折心理分析のような考えが浮かんでくる。セックスと恋愛のこともそうだ。 次の言葉も、会話の流れでいけば、広岡の意図を察して、ずいぶんと理知的な反応をしている。「別に私卑屈になってないよ…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第101回2016/12/14 なんだか訳のわかんないやつばかり登場する。特にこの小説に出てくる男性はとらえどころがない。 広岡は、理有が思うように「倫理の欠如したクズ」(97回)に違いない。でも、広岡がいなければ、杏はもっと…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第100回2016/12/13 私は、普段はこの語を使わないし、自分の状態や心境をこの語で表したことがない。ところが、この作品を読み継いでいると、ついこの語が出て来てしまう。知人との会話でうっかりと使ってしまったら、知人にぎ…
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朝日新聞連載小説『吾輩は猫である』夏目漱石第99回2016/12/11 追加 この小説の登場人物相互の関係性がおもしろい。杏と晴臣、理有と光也、母と姉妹、父と姉妹、祖父母と姉妹、広岡と姉妹、そして、理有と杏。ストーリーではなく、人間の関係性が描かれている。 私にとっ…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第99回2016/12/11 前回の最後の部分は、理有が出て行った後の広岡と杏の会話だった。 広岡と杏に三日間一緒だった様子がない。だとすると、杏が晴臣の浮気を見てから三日経っている(97回)ので、今までの二日間杏がどこにい…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第98回2016/12/10 今回の晴臣の浮気から始まったことは、結果的に理有に重いショックを与えた。杏には、晴臣とのことも、広岡との不倫現場に踏み込まれたことも、それほど重くないような気がする。 立ち直れなそうもない嫌悪…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第97回2016/12/9 追加 理有が怒るのはおかしい。 妻帯者の広岡が十六歳の妹と寝ていたことに、理有はショックを受けた。だが、妹が高校生同士の同棲といえるような生活を送っていることにはこれほどのショックは受けていなか…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第97回2016/12/9 当てもなく歩き出すが、晴臣の部屋の物を壊したときについた傷が痛み出す。病院へは行きたくないが、治療は必要だ。姉に連絡は取りたくない。パニック発作から救ってくれた広岡さんを思い出す。美容室に行くと…
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朝日新聞連載小説『クラウドガール』金原ひとみ第96回2016/12/8 今回で、今までのいくつかのもやもやが消えそうだ。 杏には、新しい登場人物が現れなければ、話を聞いてもらえる人は彼しかいない。杏が広岡をいい人だと思っていることは分かっていた。 広岡が、杏に自分と…
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