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朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

カテゴリ: 新聞連載小説 吉田修一作 国宝 の感想

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第83回2017/3/26 マツからの仕送りのことを読んで、マツの気持ちが感じられる。 マツは、千代子が生きているうちから権五郎と夫婦同然になりましたが、それは自分から望んだことではありませんでした。当時のマツは、権五郎…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第82回2017/3/25 徳次の気持ちについて、次のように感じる。 立花組での暮らしはおもしろかったが、花井の家での暮らしはもっとおもしろいと思っています。 番頭の源吉さんや女中頭のお勢さんは、徳次をかわいがってくれま…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第81回2017/3/24 稽古に励む喜久雄の気持ちについて、次のように感じる。 女将の幸子も、息子の俊介も今まで見たことのないような人です。幸子はきれいでよくしゃべります。俊介は、こんな男がいるのかと思うほど色白です。…
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 大阪に出て来るまでの春江について、次のように感じる。 喜久雄と徳次が長崎にいなくなって、急に一人ぼっちだと、春江は思います。大阪からは、時々ハガキが届きます。短い文面には、喜久雄が高校へ通っていること、役者の稽古をしていることが書かれています。どうやら…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第80回2017/3/23 徳次がいなければ、喜久雄の新年会の踊りはできなかった。徳次がいなければ、喜久雄が半二郎の家に馴染めなかった。喜久雄が、半二郎にその資質を認められたのは、徳次の存在抜きには語れない。  立花組の…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第79回2017/3/22 この小説の語り物のような調子は、どんな効果を上げているのか。今回は、語りと登場人物の会話でほとんどが構成されている。 この「あります。」という文末は、ナレーションや作者の視点というより、物語の…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第78回2017/3/21  徳次が鑑別所から逃げて来て、春江の母の店にいた喜久雄を訪ねて来たときも、春江は、徳次に優しい言葉をかけていた。「徳ちゃんって、上においでよ。年越しそば温めてやるけん」(34回) 今回では、弁天の面倒まで見て…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第77回2017/3/20「高校に通いながら役者の稽古」 すごくいい境遇にいる。こんなにスムーズに大阪での喜久雄の生活が始まっているなんて、予想外だ。 半二郎は、やはり喜久雄のことに、責任を感じていたのであろう。いや、それよりも喜久雄…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第76回2017/3/19 春江は、いったいどんな少女(少女と呼んでいいのか迷うが、今回の文章の中は少女とある)なのか?春江だけでなく、喜久雄もその姿格好をイメージできない。今までの文章からは、二人の行動は浮かんでくるが、顔つきや性格…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第5回2017/3/18 何かを好きになっていくというのは、理由がつくようでつかない。興味を持ったことでも、やってみると、自分には合わないと手を引いてしまうことも多い。逆に、人から強いられてやってみたことでも、その面白さにやめられな…
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 ラジオで歌舞伎役者の対談を聴いた。NHKFM邦楽ジョッキー 隼人‘sカフェ 坂東亀三郎さん  いつ頃から歌舞伎役者になることを意識しましたか?という質問に、坂東亀三郎が次のように答えていた。 歌舞伎の家に育っているので、歌舞伎役者になるのは当たり前のことで、…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第74回2017/3/17 義太夫と人形浄瑠璃の兼ね合いがほんの少しだけ分かってくる。こうやって、読んでいくと、世の中には知らないことが多い。知らないことが多いというよりも、知っていることがない、と言った方が早い。 喜久雄と徳次が属し…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第73回2017/3/16 今回は、ほとんどが会話と語りで構成されている。まるで、ラジオドラマの脚本のようだ。 喜久雄、俊介、徳次、それぞれに思っていることは違う。それぞれに今までの生い立ちが違う。そして、三人共に温かい普通の家庭とは…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第72回2017/3/15まるで吠(ほ)え合う闘犬のようで、見ている喜久雄たちまで息が詰まります。 伝統芸能の稽古が厳しいものだというのは、どこかで聞いていた。しかし、これほど激しいものとは知らなかった。一言一言と言えばよいのか、一節…
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朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一第71回2017/3/14 周囲のお屋敷の立派さに目を奪われるのかと思いきや、山が見えないことに驚くとは。たらふくメシを食わせてもらえば、不安も心配もどこ吹く風といった喜久雄と徳次だ。バカなのか、どこまでも前向きなのか。 羨ましいと感…
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