本屋のとなりは写真館

朝日新聞連載小説『国宝』『ディス・イズ・ザ・ディ』の毎回ごとの感想と、読んだ本の感想を更新しています。

カテゴリ: 新聞連載小説 吉田修一作 国宝 の感想

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第103回2017/4/16 すばらしいことだと感じる。 初舞台で、これほどの「恍惚感」を味わうのは、役者になることを運命づけられているのだ。 次の表現に注目した。(略)さっきまで自分がいた舞台の床の感触や、はっきりと一…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第102回2017/4/15 さて、遅ればせながら、慌ただしく始まりましたこの第五章、成功を夢見た徳次が北海道へ旅立ちました前章から、すでに四年近くの月日が流れております。 物語の時系列を整理しておく。昭和39(1964)年元…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第101回2017/4/14 俊介は、花井半弥の名で初舞台も踏んでいる。(67回)喜久雄も、芸名をもらい舞台に立つようになっていた。しかも、俊介と同等の役柄のようだ。いかに、地方公演と言いながら喜久雄にとっては、大抜擢だと…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第回2017/4/13 徳次の気持ちについて、想像したことがあった。82回感想 俊介に対しても兄貴分のようになるのかと思ったが、違っていた。徳次にとって、喜久雄はただ一人の「坊ちゃん」だった。 権五郎が生きていた間の喜久…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第99回2017/4/12  徳次が、弁天に言っていることと、喜久雄に言ったことが違う。 徳次は、「春ちゃんに金送って、自分の店持たせたるわ。そしたら坊ちゃんも安心やろし」(98回)と言った。 喜久雄には、「北海道で金作っ…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第98回2017/4/11 物語のたくさんの要素が詰まっている回だ。①弁天の話から、喜久雄の春江への今の態度が分かる。②徳次と弁天に、北海道行きの話が出てきた。③春江の容姿が描かれた。 どの事柄もおもしろいが、③が特にお…
>>続きを読む

 語り手が、物語の先に触れているので、忘れないように残しておく。83回(略)マツからの仕送りのほとんどを、半二郎は喜久雄のために貯金してくれておりました。この貯金がのちにちょっとした騒動を引き起こすのですが、(略)95回 実はこの日、二人が目のあたりにした小…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第97回2017/4/9  注目することが出てきている。① 徳次は、弁天と一緒に、天王寺村の芸人の所に出入りして、それをおもしろがっている。② 徳次がお供として大阪へ行くことになった裏には、喜久雄の知らない動きがあった…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第93回2017/4/8 長崎からの出稼ぎの人が集まる店、そこで働く春江。春江の保護者気取りの徳次。どうやら、春江に惚れたらしい弁天。 大阪の場末の様子が伝わってくる。そして、この三人がその場所に馴染んで生き生きとして…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第95回2017/4/7 小野川万菊の楽屋の様子では、俊介より喜久雄が、万菊の凄さに気づいているように受け取った。しかし、実際の舞台を観ている二人の反応を見ると、そうとばかりは言えないようだ。喜久雄 あまりに強烈な体験…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第94回2017/4/6 新年会の余興とは言いながら、酔った組員から芸者衆までを魅了した喜久雄だから、踊りだけでなく、顔が美しいとは思っていた。そして、今回初めてはっきりと喜久雄の顔の美しさが描かれた。「ほんときれいな…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第93回2017/4/5 歌舞伎役者としてよい役に得るには、先輩の名優から認められることが必須の条件と聞く。それは、歌舞伎には、監督や演出家という存在がないのが理由の一つだと言う。 歌舞伎の女形の身のこなしは、極めて特…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第92回2017/4/4 小野川万菊、喜久雄の行く末に関わる名女形だと感じる。万菊は、二人のキャッチボールを知っているようだ。 愛甲会の辻村は、喜久雄の父権五郎を殺した真の犯人だ。同時に、喜久雄と半二郎を結び付けた男で…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第91回2017/4/3 桜満開の鴨川を一瞬目にしたであろう喜久雄の胸の内は? 市駒との馴初めは書かれたが、春江との出会いはまだ書かれていない。 春江について、振り返ってみる。①組長の息子としての喜久雄と出会った。②権…
>>続きを読む

朝日新聞連載小説『国宝』吉田修一・作 束妹・画第90回2017/4/2 結婚の相手として、どんな男性をよいと思うか、という女性に対する問いを、アンケートやインタビューで時々耳にする。そうすると、よいと思える男性の性格や容姿を答える女性が多い。更に、自分のことを愛し…
>>続きを読む