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新聞連載小説『ひこばえ』重松清・作 川上和生・画 の感想と、読んだ本の感想を更新しています。

カテゴリ: テレビ・ラジオ・CDなどの感想

NHK TV 新日本風土記

 興味のない番組だったが、興味を感じるドラマがほとんどなくなり、見るようになった。3~4か月ほど、続けて見た。
 現代の日本に、こんな風習が残っているのかと、不思議な気持ちがした。また、取り上げられる人の描き方が丁寧で、誇張がないように感じられて、好感をもった。なによりも、風景の映像が美しかった。
 しかし、だんだんにその番組作りの姿勢に飽きてきた。どの番組がつまらなかったとは言えないが、10月11月でおもしろいものは少なかった。
 映像として美しいものだけを選別している。
 取り上げる人々が、古い日本の風習を守ろうとする人か、地域に根付いて暮らしている人かに固定している。
 この二つは、この番組のねらいそのものだから、それはそれで良い。だが、あまりにその姿勢が強すぎて、美しいもの古いものと共にあるはずの風景が全てカットされているように思う。
 また、古い風習や伝統を守ろうとする人々の、一面だけを強く捉え過ぎている所にも不自然さを感じ始めた。

 日本の伝統の良い面を取り上げるテレビの番組は大切だと思う。また、良い面と美しい面を選別して映像化することがあってよいと思う。
 しかし、それに合わない所を全て消してしまうのであれば、すぐに飽きられるものになると思う。


 

wowow 映画 モーターサイクル・ダイアリーズ 監督ウォルター・サレス

 その場所へ行って、そこの空気の中に入って、そこの景色を見なければ、外の世界を知ることはできないと改めて思った。
 出かけるのが最近は億劫だ。でも旅に出るのが、新しい事に触れる一番いい方法だ。商品化された旅行はだめなので、自分で行き先を選んで、自分の道順で行かなくては意味がない。
 この作品からは、未熟さと無謀さを、そして、それを上回る好奇心と行動力の魅力を感じた。


wowow 映画 グランド・ジョー

 よかった。

 映画館に行かないし、テレビで放映した映画しか観ていない。それも、最近は何を観るかの傾向も特にない。
 この映画の前には、「ガメラ 大怪獣空中決戦」」を観始めたが、途中で寝てしまった。
 この数か月に観た洋画では「鉄くず拾いの物語」がよかった。
 「グランド・ジョー」は、なんの予備知識もなく番組表の短い紹介だけで選んだ。半分くらいまでは、たいして引き込まれもしなかった。後半にいくにしたがって、映画に集中できた。
 観終わって、しばらく呆然とした。エンディングタイトルに曲が流れるが、その訳詞の字幕にも見入ってしまった。

 私の若いころ、アメリカは、映画とテレビドラマとミステリー小説の中でかっこよさそのものだった。
 最近のTVドラマの中では、日本もまもなくこうなるのかと思わせられる暗さに満ちている。
 この映画は、アメリカの中でも特殊な地域だろうが、アメリカの現在が伝わってくるような気がした。描かれているのは悲惨な家族と若者、そして独り者の男だ。ストーリーは暗い。幕切れも決して希望に満ちているわけではない。
 だが、苦しみながら失敗しながらもよりよく生きようという意志と、さまざまな困難を乗り越えていく者がいる、そんなアメリカを久しぶりに感じた。

 

TV NHK総合 歴史秘話ヒストリア やっぱり妻にはかないません! ~初代総理大臣・伊藤博文 妻 梅子
『それから』 夏目漱石


 この番組から思ったこと。
○江戸時代から明治時代にかけての結婚は、家と家のものであり、親同士が決めるものであった。それは道徳にもかなったものだった。
○明治時代は、花柳界の女性を相手にすることには、世間は寛容だった。そして、その場合に、男が既婚か未婚かは問われなかったようだ。

 明治時代には、男女関係の道徳的規範が現代よりも厳しかったというのは、ある面では当たっているであろう。しかし、それには本音と建て前、理想と現実があり、当時の人々はそれを使い分けて平気だったような気がする。
 姦通罪が施行されたということは、その事実が取り締まりを必要とするほどだったということだろう。

 現代との違いは、男女平等の考え方がなかったこともあげられる。男性の花柳界遊びには、社会も寛容だったし、結婚も男性に有利な面があったといえる。
 『それから』の主人公は、鋭い感覚と思考力で、芸術を味わい、労働の意味を考え、男女の愛に悩む。しかし、芸者遊びをすることには、なんの疑問も感じず、ある正当性さえ表現されている。
 江戸時代から明治時代にかけての世間の大半の夫婦は、本人の意思に関係なく結婚している。そして、そういう夫婦が問題もなく社会生活を維持していたのは、歴史的な事実といえるだろう。
 では、好きになった男女の結婚がなかったかというと、そうでもないようだ。特に明治に入ってから、恋愛結婚も世の中に認められだしたといってよいようだ。
 それが、伊藤博文と梅子の場合だろう。


 私たち太平洋戦争後生まれの世代がもっている結婚観は、歴史的に見ると、かえって特異なものかもしれない。

NHK総合TV『まれ』2015/7/9放送

 「まれ」の父親役の大泉洋に感心した。真っ青なパンツに紅白の縞模様のシャツ。今時漫才コンビの衣装でも使いそうにない。それが、似合っている。ダサさとフィット感、そして衣装が語るキャラクター。大泉洋にしか似合いそうもなかった。スタイリストも大したものだ。

 先週の放送だったと思うが、彼の演技にも感心した。「まれ」の父が激怒して大声をあげる場面があった。父は本気で怒って大声を出したのに、側にいた登場人物たちには何の影響も与えないのだ。「まれ」の父の大声は完全に無視された。
 激怒の仕草でありながら、他の登場人物たちは歯牙にもかけない。こういう演技は一流の喜劇役者の工夫の賜だろう。大泉洋は、そういう演技をサラリとやってしまう。いや、元来彼は工夫なぞしないのであろう。

NHK FM ウィークエンドサンシャイン 2015/5/30放送
 「ジャリミリ」 ジェフリ・グルムル・ユヌピング

 歌詞は、オーストラリアの先住民族アボリジニの言葉なのだそうで、全く分からない。一部が英語の曲も紹介されていたが、歌詞の意味は分からなくてもよいと感じた。
 聴いていて、落ち着く。でも、穏やかで眠くなるというのとは違う。楽しそうであり哀しそうでもある。淡々としているが、力強い。緩やかに水が流れ、微かに風が吹く。そんな中にいる気持ちにさせられた。
 ナビゲーターのピーター・バラカンが、「歌がすごくいい。」と簡潔にコメントしていたが、正にその通り。
 毎回のことながらピーター・バラカンと、この番組のリスナーは、よくこういう曲を見つけ出すものだ。

NHK総合TV ファミリーヒストリー「星野仙一~父と母の生きざま 燃える男の原点~」
『オモニ』 姜尚中

『春に散る』 沢木耕太郎

 星野仙一さんのお父さんが、太平洋戦争の戦災に遭ったときに、自分が指導した少年工員の面倒を見たこと、また見ず知らずの人でも自宅に泊めてあげるなどして助けたことが番組で描かれていました。これは、太平洋戦争の末期から終戦にかけてのできごとでした。また、お父さんが亡くなった後、女手ひとつで、仙一さん姉弟を育てたお母さんが、お父さんの勤めていた会社の人から助けられたことも描かれていました。これは、終戦後の混乱期のことでした。

 小説『オモニ』では、太平洋戦争の戦中戦後の時代を生きた「オモニ」の姿が描かれています。ここでは、自分たち家族の生活もやっとなのに、より困っている他人の親子を自分の家に連れて来て、共に生きる「オモニ」の姿が描かれています。

 連載中の『春に散る』では、40年前の東京の人が、若いボクサーの面倒を見る話が出てきます。

 ドキュメンタリーと小説の違い、そして主人公や舞台となる時代の違いがあります。でも共通しているのは、困っている人の面倒を見るという行為です。そして、それが取り上げられるのは、どの時代でもそうあることではなかったからでしょう。だが、そういう行動をする人が、昔の日本には確かにいたということです。
 今は、他人の面倒を見る人は極端に少ないと思います。今の時代のボランティアとは違う行動だとも感じます。
 よほど事情が変わらない限りは、困っている人の面倒を見る行為は、私にはできないと感じました。ブログランキング・にほんブログ村へ

NHKFM 世界の快適音楽セレクション 2015/5/2放送 ギター音楽特集
 
 音楽と運動と両方のオンチなので、音楽番組でこれがよい、なんて言ってもまるで説得力はありません。そんな私ですが、この番組のこの特集は、とてもよかった。
 毎週録音して、どの放送分も2~3回は聴きます。そのなかでも「ギター音楽特集」は、もう6~7回聴いています。どこがそんなによいのか。
 まず、ゴン・チチさん始め選曲の方々の力の入り方が、笑えるくらいすごい。笑いをねらった力の入れ方ではないので、選曲の理由や曲の説明が何度聞いても、笑えるところを発見できるんです。
 当然、選曲された曲も、何度聴いても飽きません。
 それに、「ギター音楽特集」というしばりがありながら、ジャンルを感じさせない内容に仕上がっていると感じます。

 私のように、絶対音感と真逆の才能をもっていると、曲についてのお話がついている番組が、とても楽しいんです。ブログランキング・にほんブログ村へ

TV番組 おぎやはぎの愛車遍歴 ゲスト落合努
 ゲストの年齢が近いし、いつものゲストのようにどんどんと外車を買えるような境遇になかった人なので、特におもしろく感じました。
 普通の収入の車好きには、ポルシェやフェラーリだけでなくて、フォルクスワーゲンのビートルだって、夢の車でした。実際に運転したのは、カリーナやブルーバードで、それも大事に大事に乗りました。だから、ベレGやスバル1000の話がよく分かります。

 自動車の楽しみ方はいろいろですけど、実際の生活で故障しないで使いやすくて、そして、売っている自動車の中で、その時に最も便利なものを選んできました。使いやすい車というと、国産車に勝るものはないと思います。
 4ドアセダンが便利だった頃、FFのハッチバックが便利だった頃、まだミニバンという呼び方がなくて1ボックスバンの乗用仕様が便利だった頃、そしてミニバン全盛なのに商用バンに辿り着いた最近、私の中でも遍歴があります。
 新車で1000キロ僅かしか乗らなかった憧れのハイエースを手放さざるを得なかったのが、去年の暮れでした。
 バンに比べるとちょっと寂しいのですが、今は、最新のミニバンの盛りだくさんの電子装置を楽しんでいます。

ラジオNHK第一 大相撲中継
 テレビで相撲の中継を見ることはほとんどありません。ラジオだと聞くことがあります。
 先日、カーラジオで、偶然に白鵬と逸ノ城戦を聞きました。立ち会う寸前まで、落ち着いて、白鵬の優勢を解説者と伝えていたアナウンサーが、一瞬間、何も言いません。その代わりに場内の大歓声だけが聞こえました。
 ラジオの中継がおもしろかったので、テレビの相撲中継を見てみましたが、すぐに興味を失いました。
 なぜ、ラジオの方がよいか、よく分かりませんが、ラジオ中継とテレビ中継には、映像のあるなしだけでなく、何か根本的な違いがあるようです。
 
 今日の白鵬戦の中継が終わりました。両者立って、数秒の内、白鵬の勝ちを言ったアナウンサーが「白鵬強い。」の一言を叫んでいます。
 そして、今は、臥牙丸の初金星を興奮した声で伝えています。更に、臥牙丸が、インタビューに答える息づかいが聞こえています。

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