朝日新聞連載小説 『春に散る』沢木耕太郎 4月5日分
旅先で食べる場所を選ぶのは、楽しみでもありますが、面倒くさくもあります。ガイドブックに載っているようなレストランや名店を選ぶほど食通ではありません。地元の人たちがなじみにしているような気取りのない所がよいのですが、そういう所を見つけるのは難しいものです。
そこで、駅前のごく普通の食堂に行き当たりばったりで入ることが多いのです。そうすると、味も雰囲気もどこにでもあるごく普通のものなのでした。でも、それはそれでよいとも言えます。
簡易スタンドがレストランになったようなメキシコ料理の店
「広岡」は、そんな店を選んでいます。
どこで、どんなものを食べるか。人の考え方、生き方がそこにも表れるものなのです。
例えば、「蕎麦はあの店以外では喰わない。」などと自慢げにいう人とは付き合いたくありません。
読んでいただきありがとうございます。
「広岡」は、なんだかカッコいい人物ですね。
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