朝日新聞連載小説『春に散る』沢木耕太郎第246回2015/12/9

 建物の白い外壁は強い陽光に照らされて輝いているように見える。

 事故物件の家が、こんなに変わってきた。広岡が、そして具体的には氷見が、佳菜子が、白い家に活気を吹き込んでいる。
 佳菜子は、毎日のように、白い家に行き、氷見ともう一人に差し入れをしているようだ。